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汚水層(ピット)の満水(溢れ)
管理会社様でもなかなかビルの汚水層が溢れていると言う経験は少ないと思うのですが、まず最初にやらなければいけない事は汚水層にたまった水抜き
排水の方法の検討
汚水層の大きさは、だいたい30tから60tくらいが多いかな。
バキュームカーを手配すると言う手もありますが、恐らく夜中に呼べばそれだけで数十万のお話になり、また吸うだけの話になるので直ぐ溢れてきます。
でっどうするのかというと
業者が持ち出した汚水ポンプを仮にピット内に沈めて排水を始めます。この点はバキュームカーよりは排水速度は遅いです。
原因調査
ピットが空になると色々と確認が出来ます。
・電気系統に問題があるケース(満水ブザーがついていてならない場合などに多い)
・ポンプ自体に問題があるケース
・ポンプが壊れているケース
・ポンプが詰まっているケース
・排水管が詰まってしまっているケース
ビルなどでは、通常は2つのポンプが交互運転しているのですが、交互運転させるための自動スイッチをフロートスイッチといいます。この場合はポンプ・ポンプ・フロートスイッチと別れています。また交互運転しないものだと、ポンプにフロートスイッチが点いているものがあります。
ポンプの種類、値段
サイズはホームセンターで売っている数万円のものも、能力の高い20万円くらいするものも、ほぼ同サイズです。(重さは全然違います)ポンプ1つとってもその性能に合うものを交換する必要があります。ホームセンターで売られているような数万円のポンプでは10m以上はなかなかあがりません。
トラブル発生時における対処
(弊社においてですが)
一番合理的な方法は、汚水ポンプを持ち出すのでそのまま、最初はサンクションホースで繋いで公共下水にまず流し込み、汚水層(ピット)の水が減ってきたら、ピット内で仮設置してしまいます。するとしばらくは排水が出来るので、その間に修理、交換、するのか検討する事ができるかと思います。
だいたいピットが入っているビルは店子に飲食店が多く、店子の営業補償などをかんがえると一番合理的な手法ではないでしょうか?
概算
ピットの大きさにもよりますが、仮設置の費用はおおよそ15万円程度です。原因特定くらいまでは出来ると思います。また、1か月くらいは時間的に猶予があります。通常バキュームカーを呼んで作業するだけでそのくらいの料金はかかるので、焦ってバキュームカーを呼ぶと、その吸い上げた隙に調査するしかなくなるので、見積もりを取るなどせず、馬鹿高い金額になったります。交互運転が出来ないポンプをつけて工事費が100万円を超えるとか、無茶苦茶な現場が実は多かったりします。大切な事は焦らない事だと思います。
事例1
東京都北区、戸建て汚水層溢れ
ポンプを取り外して清掃したあと通常に運転
事例2
東京都港区半地下店舗下のピット溢れ
ポンプを取り外してフロートスイッチの清掃後通常運転
事例3
千葉県白石市工場の満水ブザー警報
ポンプを取り外して分解し中の異物を除去後運転
事例4
東京都世田谷区ビルピット溢れ
満水ブザー故障(電気トラブルも発生)
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